奇跡の出会いから膨らむ夢 ~北広島市A様~

MATストーリー 土木事業部

「会えて良かった」
現地へ赴いたときに最初にかけられた言葉がそれでした。10年以上この仕事をしていますが、会えただけでここまで喜ばれたことは初めてです。

遡ること1週間前、熱っぽい声で弊社へお電話をかけてきてくれたのが今回の主役、A様。これまでMATスプレーを求めて大阪や青森などいろいろなところへ電話をかけたそう。最終的には藁にもすがる思いで名古屋のMAT本社へ問い合わせ、加藤社長より私を紹介いただいたという顛末でした。現地打合せの日程を詰めまして、冒頭のシーン。

聞けば、5年ほど前よりバイク熱が再燃、一緒に風を受けて走る仲間達の影響も受けて非破壊でバイクが映える格好いいガレージを作りたいとのことでした。現状のガレージは構造的には問題ないものの、経年劣化が随所に見られます。手前側のコンクリート部は北海道特有の塩害に起因するとみられるポップアウト、奥のアスファルト部は退色とともに油染みが浮かびます。輝きを放つ2台のスクランブラーにはどんな床が似合うのか、これからの展望もお伺いしながら一緒にプランを練らせていただきました。

さて施工当日、MATスプレーはその特性上下地の凹凸がそのまま浮き出てしまうため丁寧に傷や凹みを補修します。こだわりのお客様からの依頼なので、いくつもの現場を経て慣れてきたとはいえ弊社スタッフも緊張の面持ち。下地がコンクリートとアスファルトの混合でしたのでベーススプレーとして全体にチャコールを吹き付けます。目地はステンシルを使わずお客様と一緒に悩んだ500角であくまで床が主役にならないように努めます。奥まった形状のため乾燥に手間取りましたが、シルバーグレーをしっかり2層吹付けて無事に完了。

目地を剥がす時には奥様も出てきてくださり歓喜の声が上がります。帰る道すがら熟練スタッフも「あそこまで喜んでくれるとはなあ」と今までにはない手応えと喜びを感じていました。

2回目のシーラーの乾燥を待ってA様のもとを訪ねます。
床を綺麗にしたら他も気になっちゃってと語るA様のガレージは棚なども全て取り外された状態。この後大工さんによって壁も天井も一新されるそう。

「一回壊せば綺麗になるなんて素人でも分かる。でも趣味だからそこまではね。西方さんに出会わなければ、歳だからいいよ~なんて言ってずっとあのままだったと思いますよ。ここまで綺麗にしてもらったらどんどん夢が膨らみますね。」
溌剌とした笑顔を浮かべながらバイクをいじるA様の背中はとても素敵だった。

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